SLOGAN

格差と分断に押しつぶされずに差別に立ち向かおう

HISTORY

 1988年に、「世界人権宣言」が出されて40周年を記念する催しが各地で開かれ、桑名市でも「人権を守るつどい」が開催されました。その中で市民、行政職員、教職員、部落解放同盟による劇「人 生きる・・・渋染め一揆より」が上演され、多くの人に差別の不当性を訴えました。
 この取組を1年で終わらせるのではなく、広く市民の草の根運動として発展させようとの声が上がり、1989年に桑員地区で初めて、行政や教育機関を離れて、市民運動の中で「差別をなくし、人権を守る」団体として「部落解放をめざす会」が設立されました。


GREETING

 「部落解放をめざす会」総会を開催するにあたり、会員の皆様の人権が尊重される社会の実現に向けてご尽力をいただいていますことに深く敬意を表します。また、一層の協働をお願いするとともに感謝申し上げます。
 さて、人権をめぐる今日的状況は少子化と人口減少社会ですべての業界が人材確保に邁進しています。教育界も例外ではありません。社会全体が人権に敏感であることが問われています。自分を理解してくれないような業界や企業とは関わり合いになりたくないと考える人々が増え、転職が企業人の意識としてコンセンサスを得ています。
 企業や業界が人権に敏感であることで生き残りをかけ、多くの企業が人権研修を高く評価し、人権感覚あふれる企業づくりに邁進しています。企業や業界は労務管理の一環として人権研修を行い、生きがいと働き易さを具現化できる企業が生き残っています。
 私たちの掲げてきた「部落解放をめざす」とは先人たちが取り組んできた「教育と就職の機会均等」をめざし、長い年月にわたる取り組みが今や人権を尊重する社会を実現する絶好の機会に恵まれつつあります。若者たちはハラスメント等のあらゆる人権課題を含めて機会の均等を保障できない、また実現できない企業や業界には参画したくないという意思表示を多くの機会でしています。
 また、人権課題の解決が社員のみならず社会全体の構成員の意思疎通の円滑化を図り、相互の人権を尊重することで、国籍や母語の違いを乗り越えてさらにLGBTQや各種のハラスメントへの理解を促進し、ひとり一人が自分を大切にし誇りを持ちながら生きやすい社会・職場を実現します。
めざす会は「部落問題の解決」とともに人権を尊重する社会・企業の意識風土の醸成にその責を果たしていくことが会の責務だと考えています。
 会員の皆様をはじめ事務局の方と手を携えて、働きやすい職場、差別なき生きやすい社会の実現に向けて頑張りたいと考えています。
 人権課題の解決に向けた会員の皆様のご尽力に感謝するともに、今後の活動に深いご理解とご協力をお願いし挨拶とさせていただきます。

部落解放をめざす会

会長

大橋 眞


ACTIVITY POLICY

1.はじめに

 今年は「部落地名総鑑」差別事件が発覚して50年になります。当時、200社を超える大手企業や個人が購入し、就職や結婚時の身元調査に悪用されていました。当時の総理府総務庁長官が「同和地区住民の就職の機会均等等に影響を及ぼし、その他さまざまな差別を招来し助長するという悪質な差別文書が発行され、一部の企業においてはそれが購入されたという事件が発生したことは、まことに遺憾なことであり、極めて憤りにたえない」との談話を発表しました。明確に「差別書籍」と断言しました。「出版の自由」と、「差別書籍」が差別身元調査に悪用されて引き起こされる部落差別との闘いでもありました。そして今、ネット上の「表現の自由」とどう向き合い、部落差別をはじめとする人権侵害をなくすルールづくりなどをどう創造していくのかが、課題の一つとなっています。
 2024年5月に成立した「特定電気通信による情報の流通によって発生する権利侵害等への対処に関する法律」=「情報流通プラットフォーム対処法」(以下「情プラ法」)がこの4月1日施行されました。野放し状態にあるインターネット上の部落差別などの人権侵害等に関し、大規模プラットフォーム(以下PF)事業者に対応の迅速化等が義務づけられ、「被害者救済」の道筋も一歩前進したといえます。「情プラ法」の趣旨・目的の理解を深め、広く周知・啓発を図ることが肝要です。インターネット上の差別等の根絶へ「情プラ法」を積極的に活用し、新たな法制度の整備をめざしながら、より迅速な差別解消の取組を続けていきたいです。
 また、6月16日の三重県議会で知事が「部落差別解消推進法」を県内で条例化すると明言しました。これにより、差別根絶に向けての取組をさらに進めていけることとなります。
 私たち「部落解放をめざす会」は、すべての人々が、部落差別をはじめとするあらゆる差別を受けることなく、幸せな生活が営める社会の実現をめざします。人権が主要な柱に位置づけられている「人権のまちづくり」を桑員地区を中心に今年度も積極的に取り組んでまいります。

2.各部会の取組

研修啓発部会

 狭山事件で無実を訴え続けてきた石川一雄さんが、2025年3月11日に亡くなりました。
事件直後から地域住民からは「あのような事件を起こすのは、被差別部落の人に違いない」という差別意識がありました。またマスコミの報道もそれを煽るものでした。それにより、証拠として出されたものの信憑性も揺らぐことになりました。
 改めて私たちの中にも不確かな情報により、決めつけた見方や偏見をもつことがないか、今一度考えなければなりません。これまでの冤罪事件への反省から、公正な裁判を求める運動が高まり、弁護団による新証拠の提出など、再審に向けた地道な動きが続けられています。現象の背景にある社会構造をとらえる力、また冤罪を許さないひとり一人の生き方も問われているのです。石川さんは亡くなりましたが、4度目の再審請求を遺族の方が引き継がれました。冤罪を許さない闘いは、まだ終わっていません。                                                                                                                                                                                                                                                                       
 研修啓発部会では、「差別をしない」「させない」「許さない」ことを信念に活動していきます。研修を通してひとり一人の人権意識を高め、研修で学んだ「正しい知識」を身近な人に伝え、ひとりでも多くの人に啓発していくことをめざしていきます。
 今年度も、年間10回の小集会を設定し、どの会にも参加できる形式で行います。小集会では、身近な差別事件や社会に今も根強く残る差別意識について学習し、自分の差別心と向き合うことで人権感覚の高揚を図ることを大切にしていきます。
 啓発活動としては、すべての人がいわれなき偏見や差別により傷つけられることなく、お互いを尊重し合える社会の実現をめざして、大型ショッピングセンターなどでの街頭啓発活動と、さくらまつりでにぎわう九華公園にのぼり旗の設置や、多度祭に合わせて啓発横断幕とのぼり旗の設置を行います。また、「めざす会」の活動をより多くの方々に知っていただけるような効果的な人権パネルの展示についても、企業・団体会員、個人会員と連携しながら推進してまいります。

組織拡大部会

 「部落解放をめざす会」にとって組織の拡大は、部落差別をはじめとするあらゆる差別の撤廃に向けた活動の輪を拡げるとともに、本会の趣旨を広く周知する上で、重要な役割を担っております。
 企業・団体会員の加入促進活動については、会員企業等のご協力も得ながら、広くご紹介いただき、1団体でも多くの皆様に賛同いただけるよう、訪問による加入活動を継続するとともに、新たに作成したリーフレットを加入促進ツールとして活用し、さらにアプローチ方法について検討を進めてまいります。
 また、既存の企業・団体会員の皆様には、改めて本会の活動の意義や目的をご理解いただき、継続的に差別撤廃に向けた活動を支えていただけるよう、働きかけを続けてまいります。
 なお、個人会員への加入促進活動につきましても、企業・団体への働きかけと同様に、「組織の輪を拡げる」という共通の目標に繋げられるよう加入の提案や支援に努め、組織の拡大を推進してまいります。

広報部会

 今年度より、新たに広報部会を立ち上げました。広報部会は、めざす会の活動方針や取組などを、会員の皆様に広くお伝えする重要な役割を担っています。
 機関紙「かいほう」では、これら研修や会議等の様子、部落問題をはじめとしたあらゆる人権問題に関わる最新情報を積極的に発信し、会員相互のつながりを強める一助となるよう努めてまいります。また、桑員のみならず、国・県および関係諸機関からの最新情報についても随時掲載してまいります。「かいほう」が、会員の皆様にとってより読みやすく、親しみやすい紙面となるよう、当会の取組の様子や、研修参加者の感想の掲載、団体会員の皆様への取材など、さらなる工夫と改善を重ねてまいります。
 加えて、今年度より運用を開始したホームページと連携し、紙媒体とデジタル媒体それぞれの良さを活かしながら、より充実した情報発信をめざしてまいります。
 今後も会員の皆様には、紙面の充実やホームページの運用に関わってご協力をお願いする場面があるかと存じます。その際は何卒ご理解とご協力を賜りますようお願い申し上げます。
 機関紙やホームページを通じて、職場や家庭など日常のあらゆる場面で、部落問題や人権問題を話し合うきっかけとなる広報活動、情報発信をめざしてまいります。


MANAGEMENT OUTLINE

(名称)

第1条

「部落解放をめざす会」

(事務所)

第2条

本会の事務所を事務局長のところに置く。
三重県桑名市大字下深谷部4706-2

(目的)

第3条

本会は、国民的課題である部落の完全解放を図るために、「同和対策審議会答申」の精神を踏まえ、部落問題の学習を深めるとともに、部落差別をはじめ一切の差別をなくす運動を展開ずることを目的とする。

(構成)

第4条

本会の目的に賛同する個人、団体によって構成する。

(機関)

第5条

本会は、「総会」「役員会」を置き、基本的な方向は「総会」で定め、具体的な取り組みは「役員会」で協議・決定する。

(役員)

第6条

本会に次の役員を置く。
特別顧問・・・・若干名
顧問・・・・・・若干名
会長・・・・・・1名
副会長・・・・・若干名
事務局長・・・・1名
事務局次長・・・若干名

(会計監査)

第7条

本会に会計監査2名を置く。

(任期)

第8条

役員及び会計監査の任期は次回の総会までとする。ただし、再任は妨げない。

(財政)

第9条

1.会の財政は、会費、寄付金、その他をもって賄うものとする。会費は、年間で団体は20,000円以上、個人は2,000円以上とする。ただし、加入団体に所属している個人の入会については、会費を1,000円以上とする。
2.事業年度は7月1日より翌年の6月30日までとする。
3.事業年度途中の入会については、当該年度の会費は徴収しないものとする。
4.会計については、一般会計と特別会計を設ける。

(活動)

第10条

本会は、目的達成のために次の活動を行う。
(1) 研究・学習活動
(2) 啓発・宣伝活動
(3) 部落差別をはじめ一切の差別撤廃等に向けた要請行動
(4) 署名活動
(5) 講演会・文化活動等の開催
(6) その他

(その他)

第11条

その他、本会の運営・活動に必要なことは、その都度「役員会」において協議・決定する。

(付則)

この運営要綱は、1989年8月9日から実施されるものとする。
・1991年7月26日第8条一部改正
・1998年7月23日第8条一部改正
・2000年7月18日第6条から11条まで一部改正
・2006年7月26日第4 条・第10 条一部改正
・2010年7月28日第9条一部改正
・2024年7月26日第2条一部改正